よくあるご質問
【ご注意】ここでお答えさせているものはあくまで「浄土真宗本願寺派」の視点でお答えさせて頂いているものであり、他の宗教・他の宗派の教えや習慣を否定するものではありません。それぞれの宗教・宗派には歴史や価値観があり、その時代時代のたくさんの方々に敬われ、大切にされてきたものです。それぞれに違いを否定することに終始せず、お互いが敬っているもの、大切にしているものを認め合う社会になって欲しいと私は考えます。
- 位牌は使うの?
- 浄土真宗では使いません。本来、位牌は儒教の教えにまつわるものであると言われ、日本には禅宗と共に鎌倉時代に伝来し、江戸時代に一般化したとされています。
位牌は読んで字の如く「位を記した牌」で即ち戒名を記した札です。戒名は出家修道者など戒律を守るしるしとして与えられる名前ですので、浄土真宗では戒名を用いません。浄土真宗では仏弟子として「法名(ほうみょう)」を使用し、位牌ではなく過去帳や法名軸に法名を記し使用致します。過去帳や法名軸は手を合わせる対象ではなく、記録として命の繋がりを持った方々のお名前やご命日を確認するために用います。
浄土真宗のご門徒でご自宅に位牌があり処分にお困りの場合は、所属寺の住職にご相談ください。 - 正座崩しちゃダメ?
- 浄土真宗での正座は修業ではありません。礼を尽くした正座という作法から、仏様を敬うことを目的としています。ですから、できれば正座をするのが良いでしょう。
もちろん正座をすることが難しい方はお楽な姿勢で結構です。又、正座できる方でも、痛くてそれだけに集中してしまうと意味がありません。あまりに痛い場合は正座を崩し、お経やお話しに耳を傾けたり、亡き方のことを偲びましょう。ですが、足を仏様のほうへ投げ出したり、立て膝をつくなど失礼な態度や見苦しい姿勢は避けましょう。あくまで敬う気持ちを忘れてはなりません。
また、合掌礼拝やお焼香の際には正座することが望ましいと思います。 - 行事に旗が掲げられていますが、あれは何?
- 仏旗(ぶっき)と言います。かねてから様々な国で掲げられていたのですが、スリランカでの第一回世界仏教徒会議が開かれた1950年に正式に「国際仏旗」となったものです。ですから、浄土真宗に限らず仏教の旗として様々なところで掲げられています。5色の色もそれぞれの意味があります。
青は仏さまの髪の毛の色で、心乱さす力強く生き抜く力「定根(じょうこん)」を表します。黄は燦然と輝く仏さまの身体で、豊かな姿で確固とした揺るぎない性質「金剛(こんごう)」を表します。赤は仏さまの情熱ほとばしる血液の色で、大いなる慈悲の心で人々を救済することが止まることのない働き「精進(しょうじん)」を表します。白は仏さまの説法される歯の色を表し、清純なお心で諸々の悪業や煩悩の苦しみを清める「清浄(しょうじょう)」を表します。樺は仏さまの聖なる身体を包む袈裟の色で、あらゆる侮辱や迫害、誘惑などによく耐えて怒らぬ「忍辱(にんにく)」をあらわします。インド、タイ、ビルマ等のお坊さんがこの色の袈裟を身につけています。
財団法人全日本仏教会より引用