僧侶が法要や儀式などに用いる袈裟(けさ)・衣(ころも)・切袴(きりばかま)を総称して「衣体(えたい)」といい、その着け方は「被着法(ひちゃくほう)」に定められています。又、その中に「法衣の衣替えは、夏衣を6月1日から、冬衣を10月1日から用いる。」と定められており、冬用と夏用があります。
衣体(えたい)の一つ目である、袈裟(けさ)には、いくつか種類があり、住職がお付けするのは主に七条袈裟(しちじょうげさ)、五条袈裟(ごじょうげさ)、輪袈裟(わげさ)の3つです。七条袈裟(しちじょうげさ)は礼装、即ちご葬儀や大きな法要の際に、五条袈裟(ごじょうげさ)は正装、即ちご法事や法要にお付けします。七条袈裟(しちじょうげさ)、五条袈裟(ごじょうげさ)は色衣(しきえ)や黒衣(こくえ)と共にお付けします。輪袈裟(わげさ)は黒衣(こくえ)と共にお付けすることもありますが、主に布袍(ふほう)の時にお付けし、お宅へ向かう際など普段用います。
衣体(えたい)を着用のときは、白衣(はくえ)(白服(びゃくふく))・白襦袢(しろじゅばん)・白帯(はくたい)(白衣用の白い帯)・白足袋(しろたび)を用います。ただし、布袍(ふほう)・輪袈裟(わげさ)の場合は、俗服または洋服の上に着用してもよいことになっています。
袴については、礼装の場合、切袴(きりばかま)を着用します。正装の場合も本来切袴(きりばかま)を着用しますが、妙寂寺では昨今の住宅事情もあり、ご自宅でのご法事の場合は切袴(きりばかま)の代わりに俗袴(ぞくばかま)を着用しています。お寺でのご法事の場合は略正装(りゃくせいそう)第一種(切袴なし)を依用しています。便宜上以降はこれを正装と表記します。
普段着用させて頂いているもの以外にも、ご門徒様に寄進された衣体があります。随時永代経懇志のページでご紹介させて頂きます。